山形黒伏山南壁中央ルンゼ

【日程】2018/06/15-06/16

【メンバー】玉木、川口さん

【レポート】
山形の黒伏山南壁中央ルンゼルート9P行ってきました。本チャンの師匠、川口さんたっての希望で。去年秋に初見で取り付いたものの雨敗退。片道5時間8000円の高速代がバカにならないがお世話になってる分お返ししなければ。今回も1日目は移動日。偵察は不要なので山寺でフリークライミング。5年前に1度来たのみ。10aを数本登る。御用達の温泉でゆっくりして更けたらテント張って就寝。 4時過ぎに起きて移動準備。

5:50出発。分岐も迷うことなく、取り付きに7時到着。なんか肌寒い、衣類を調整し7:201p川口さんリード。ここは前回も登ってるので心配なし。担いでるのと、寒いのが難点。Ⅴ+なので案外難しい。

2p玉木、前回途中で撤退してるので、中盤から未知の世界。下からは右上だ!と声がかかるが、現場を目視してる自分を信じよう。落ちて怪我をするのは自分だもの。ピンが見当たらない恐怖におののきつつ登るならここでしょうの弱点を行く。終了点を見つけた時の安堵感ったらタマラナイ。

3p川口さん、5.8。こういうとこでデシマル表記ってムズイんだよねぇ。空身ならフリームーブで突破できるんだろうけど。背負ってる+ザイルが伸びる、なんて要らん心配が力ませる。

4p玉木。 3pの残り(10m?)も繋げてる模様。ってーと計60mか?終了点までザイルが足りるのか?おまけにノーピン。登る分なら行けるけど、足りなくてクライムダウンは勘弁しろよ!1ピンしか取れず心臓バクバクで目の前の1歩を確実に上がる。「ザイルないよ~」の声かけと同時に終了点到着。この安堵感、ヤミツキになりそう。標高もあがり、ガスも垂れこめてきた。着込んで、飲食する。休憩はこの1回5分だけだった。 

 

5p川口さん。ちょっと逆層気味スラブ。

6p玉木。ここからがメインルートの始まり。右側壁に沿って右上~左上35mⅤ級。草がいっぱい生えてて、迂闊に乗ると恐ろしく滑る。葉っぱをかき分け、スタンスとピンを探す。傾斜もあってのんびりしてたらパンプしちまう。壁基部にはピンがあって安心だったが使い過ぎて、最後足りなくなった。カムに付いてるビナを駆使して安心を得る。ここで、私の気力は使い切った感満載!

7p川口さん、5.8。またしてもデシマル。こっちの方がさらにフリームーブが要求される。ピンも確固たるもの。でも、リードできないなぁ。流石川口さん。

8p40mⅤ+。いや~さっそく被ってるし、もう心が萎えてるもん、行けないよぉ。だが、おだてられ(脅されて)玉木リード。何度か行きつ戻りつトライしたが諦めた。時間も大切にしましょう、13時回ってるし。で交代して、難なく川口さん突破。でもその後も悪そうだ。良かった、突っ込まなくて、言えないけど。さらに奥のハングで手間取ってる。簡単にはA0しないのが川口さん。諦めてA0して越えていった。どうやら三十路ルートと混乱してるらしい?隣の終了点に着いちゃったし。

トラバースし軌道修正し9p川口さん、20mスラブ10b。5.8でヒーヒー言ってんのに10bかよ!垂壁並みに立ってんのに、極小ホールド+スメア?無理ムリ。A0オンパレードで終了点に辿り着く、14:30。後100mほどで稜線だ。木登りだけど落ちたら止まらない急傾斜なのでザイル付けて玉木リード。でも、ちょっと方向が変わるとザイルを重くて進めない。2ピッチ延ばしてザイル畳んで靴履き替えて藪を漕ぐ。案外時間を要してしまった、16時すぎ。尾根直下を藪漕ぎトラバースして道に出た。せっかくなので黒伏山ピークを目指す。16:50山頂!やっと腹ごしらえ。明るい内の下山を目指して頑張る。前回はここの偵察もしてたので、急傾斜を降りきってしまえば見覚えのある道だ。後は平坦なので暮れてしまっても問題ない。19時ヘッテン要らずで下山しました。

13時間行動でした、どっと疲れた。翌日もう別ルート登攀なんて誰が言ったんだ?1時まで営業してる銭湯で打ち上げして。このビールはうんまかったなぁ。車中泊でのんびり起きたら全身筋肉痛。山寺フリーもやめて帰路につきました。 

 報告 玉木

黒稜山岳会

~ 遥かなる山の頂を目指して ~ 縦走、岩、沢、、雪稜、オールラウンドに活動。 当会では、新入会員を随時募集しています。 ご興味のある方は「お問い合わせ」からお気軽にご連絡ください。